食にまつわる社会課題の解決にデジタル技術で貢献する活動を継続的に拡張・加速させる「株式会社NTTデータ(以下「NTTデータ」。
アレルギーをはじめとした食の制約がある消費者が安心して食べられる環境づくりをめざすプロジェクトにおいて、CAN EATをご活用くださいました。
導入の背景と活用方法、導入いただいた社内レストラン「会-Cai-」さま・利用者さまから頂いた感想を紹介します。
NTTデータは、「ダイバーシティ&インクルージョン」をグローバル競争に勝ち抜くための重要な経営戦略のひとつとして捉え、「多様な人財活躍」と「働き方変革」の2軸で新たな企業価値の創出をめざしています。ダイバーシティ化において多種多様な認定を取得する一方で、社員や来賓を招くNTTデータ社内レストランでは、ベジタリアン、ヴィーガン、ハラール、アレルギーなど、さまざまな食事制限に関するキーワードが挙がるようになってきました。
このような背景を受け、CAN EATのアレルギー事故防止サービスを以下の方法でご利用いただきました。
<実験概要>
期間:2020年2月25日~3月31日
場所:豊洲センタービル36階 レセプションスペース会(Cai)
対象者:レストラン利用者で食の制約がある人
<食の制約情報を入力する流れ>
このように食の制約がある本人から直接情報入力を促すことで、各人で異なる情報を細かいレベル感までとりまとめることができます。これにより、キッチンが必要とする情報が正確に収集できるため、これまでかかっていた再ヒアリングの手間が大幅に削減できました。
<飲食店側が確認する情報>
<提供したメニュー例>
社内レストラン「会Cai」では、あらかじめとりまとめられた食の制約に関するリストを確認し、その内容に基づいて当日提供するメニューについて幹事と相談しました。
<飲食店側>
これまで電話を介した口頭でのやり取りが多く、聞き取り間違いや伝言ミスなどが発生しやすい環境でしたが、CAN EATはテキストを見ながら食べられないものを確認できるため、安心して対応できました。細かな不明点を洗い出しやすく、幹事とのやりとりがスムーズでした。実験中には、利用者の食物アレルギーの情報から、イカ/貝/アーモンドを使わないメニューに切り替えたり、ハラールの方にはハラール認証の素材を使ったりしました。幹事側の意向が書いてあると、対応方針を決めやすくなると思います。
<利用者側>
普段はお店に伝えづらい食物アレルギーの情報も、CAN EATを利用すると遠慮せずに伝えることができました。マイナンバーやお薬手帳のような形で、個人のラーメン店やたこ焼き屋など、さまざまなお店で活用できるようになると嬉しいです。また、母国語以外でもサービス内でコミュニケーションできるようになると、さらに使いやすくなると感じました。
<お話を伺った方> NTTデータ担当 松下様
NTTデータ内での取り組みのひとつが、ITで社会課題を解決することです。なかでも、チームメンバ全員が意欲を持って取り組める分野として挙がったのが「食」でした。
最初は食で病気を治す・健康になるというアイデアから始まり、やがて、世の中で困っている人が多い「食物アレルギー」の問題に焦点を当て、現状調査を始めました。
研究開発・医者・小学校など多数のインタビューを実施し、ステークホルダが増えるにつれ、この分野に携わる人の熱意と行動力を目の当たりにしました。同時に、収益があまり見込めないためかITの仕組みがほとんどなく、苦労が減らない現状もわかってきました。
こうした背景を経て、ITで何とか状況を良くしたい、との想いを強くしました。そんな折、CANEATさんを発見し、自ら会社を立ち上げてまで積極的に動く姿を見て、我々が協力することで社会課題解決のスピードアップにつなげていきたいと思いました。
最初の一歩として、社内の飲食シーンへの適用を開始し、食の制約に課題を感じる社員から大きな反響がありました。この取り組みはまだ小さな波紋ですが、IT系の大企業が食物アレルギーに取り組む姿勢を見せたというメッセージが、食物アレルギー解決のトレンドをより大きくする一因となることを信じています。
<参考>
NTTデータ サービスインフォメーション
https://www.nttdata.com/jp/ja/news/services_info/2020/031800/
CAN EATプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000046724.html
ビジネスのグローバル化・人材の多様化に伴い、食の制約・食の多様化への対応ニーズが高まっています。今回の実験においても、食物アレルギーやハラールへの対応が必要になり、食の制約情報をまとめて表示できるCAN EATのサービスが活躍しました。
画一的でない対応が求められる時代、食物アレルギーの有無や宗教・信条にかかわらず、一人ひとりにパーソナライズした食事を提供できる環境を整えることは、企業にとっても大きなメリットにつながります。
CAN EATはレストランの既存業務を改善し、幅広い企業活動をサポートします。